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礼儀知らずと思われないために

`PLEASE & WOULD LIKE

まずは、勝手の分からない異国で生活するには欠かせない、お願いや希望を丁寧に述べる表現 please would like から始めましょう。英語で「~をください」と言うには、欲しいものの後に please をつけるんですよね。基本中の基本です。

私が留学していたアメリカ New Hampshire Plymouth は当時アジア人がほとんどいない所で、通りを歩いていると目を真ん丸くした子供達の視線を感じることがたまにありました。
いきなり big smile を見せるのも変なので、ちょっと微笑んで見せることが多かったのですが、中には興味津々で近づいてくる小さな子がいます。
鞄にキャンディでも入っていれば、あげることも。
そんなとき、子供が私に向かって黙って手を伸ばせば、アメリカのお母さんは“Say please.”(プリーズは?)と言います。
その後はもちろん、“Say thank you.”が続く。
日本では、お母さんが小さな子供に「ありがとうは?」と促すことがよくありますが、あれと同じ。
こうして小さいうちから礼儀を教え込むんですね。

でも、日本人の中にはレストランなどでウェイターに向かって一言“Coffee.”と言ってしまう人が少なくないのが困りもの。
日本語では「コーヒー」という注文の仕方は一般的なのですが、英語では必ず“Coffee, please.”のように please をつけましょう。
でないと、「コーヒー出せ」と言っているのと同じ。
ネイティヴにしてみれば子供でも言える一言を言わないなんて、とても横柄に聞こえます。

Can I have a coffee (, please)?”という言い方もできます。
a cup of coffee とするのが文法的には正確な英語ですが、a coffee という言い方が定着していますから、頑張って言う必要はありません。
レストランでアルバイト学生が「日本人の客は失礼で嫌だ」とこぼしているのを聞いたことがあります。
日本語では一般的な言い方なのだとは彼らは知る由もありません。悲しい誤解です。
please をつけるだけで「お願いします」という気持ちが伝わり、好感度がアップします。

 

Menu, please.
メニューをください。

 Two tickets, please.
チケットを二枚ください。

 

また、何かが欲しい、何かをしたい、そんなときに使えるのが would like。
学校英語でおなじみの I want … は、実のところちょっと幼い感じがします。
want には名詞で「欠乏」の意味があるように、飢えた感じ、「欲しい!」という強烈なイメージを持っているから。
所構わず使うのは、ちょっとはしたない感じがしてしまうことに注意しましょう。

たとえば I want a coffee. は、友達に「コーヒー飲みたい」と言う場合にはOKですが、初対面の相手やお仕事上の付き合いの人、特に目上の人に対しては would like または短縮形を使ってこう言います。

 

I’d like a (cup of) coffee.
コーヒーをいただきたいです。

 

では、もしも What would you like? というウェイトレスのセリフが What do you want? だったら?
目に浮かぶのは「何が欲しいわけ?」とトレイをひらひらさせてガムを噛みながら注文を取る姿。
お客あっての商売、やはり would like がふさわしいのです。

「ほしい」ではなく「~したい」と言うときは、動詞の前に to をつけて、こんな感じでどうぞ。

 

I’d like to take a taxi.
タクシーに乗りたいです。

I’d like to try Mexican food.
メキシコ料理を食べてみたいです。

 

言いづらいことを丁寧に言うのも、would like の得意とするところ。
ぜひ活用してください。

 

I’d like to take Thursday off.
木曜日にお休みをいただきたいです。

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