EMOTIONS
第212回 『悲しみの表現2 あなたの悲しみ、私の…
梅雨入り前ですが、雨が多いですね。気温の上下も激しいので、体調を崩しやすいときです。皆様、元気に乗り切ってください。
とは言いながら、今週も先週に引き続き、「悲しみ」をテーマにお送りします。

「悲しい」といえば、sadが最もよく使われる単語ですが、「喜びと悲しみ」という対(つい)に使われるのは、sorrowです。joy and sorrowthe joys and sorrows of life(人生の喜びや悲しみ)などといいます。
しかし、「嬉しいときも悲しいときも」という決まり文句になると、in sorrow and in joyというように順番がひっくり返ります。これらの順番は、単に語呂の問題だと思われます。試しに声に出して、比べてみてください。
文の中でsorrowを使うと、こうなります。

She felt deep sorrow when she lost her dog.
飼っていた犬が死に、彼女は深く悲しんだ。

I cannot express the sorrow I feel.
私の悲しみは表現できない。

sorrowは、sadnessよりも文語的で、諺にもよく登場します。

When sorrow is asleep, wake it not.
眠っている悲しみは起こすな。
 =いらぬ心配はせぬが良い。

「寝た子を起こすな」の悲しみ版とでもいいましょうか。気付かぬふりでやりすごすのが賢明なときもあります。

Joy and sorrow are next door neighbors.
喜びと悲しみは隣人同士。
 =喜びと悲しみは隣り合わせ。

隣り合わせというか、表裏一体のような、ねじれた螺旋(らせん)のような。過去の悲しみゆえに今喜び、かつて喜びだったもののために泣く。悲しみも喜びも、生まれは同じ。

One man's sorrow is another's joy.
ある者の悲しみは、他の者の喜び。
=あなたの悲しみは、私の喜び。(??)

まあ、こんな人にはなりたくないものですが、お天気一つとっても、雨が降れば儲かる人と、商機を失う人がいるわけで、仕方のないことではあります。宇多田ヒカルの歌(誰かの願いが叶うころ、あの子が泣いてるよ)じゃないけど、誰もがハッピー!ってわけにはいかないんですよね。どうしても。

来週も、「悲しい」をテーマにお送りします。お楽しみに。


It never rains but it pours.
When sorrow s come, they come not single spies.
Now I'm out of work. I'm broke.
And you have no date.
No, I don't. Thank you very much.

降れば土砂降り。
悪いことは立て続けにやってくる。
僕は今、仕事がない。金もない。
デートの相手もいない。
ああ、いないさ。どうもありがとう。