EMOTIONS
第211回 『悲しみの表現 ある意味悲しいヤギの歌
連休が終わってしまいましたね。あとは夏休みまで一気に突っ走らねば!とお疲れの頭でお考えの皆様、今週のテーマは「悲しい」です。

確か高校生の頃、「悲しみを表す間投詞」としてalasというのを習いました。「ああ、悲しい」と言う代わりに「アラス」と言う自分を想像し、そんなときには指の背を額に付けてよろめいたりするのが似合うかなと想像したけれど、「なんか変ー!」という感じで違和感アリアリでした。
実際にアメリカで生活したとき、「やっぱりそんなこと言ってる人いないなー」と思いました。実際のところ、alasなんて、「ああ悲しいかな…」という感じで使われる、英文学の中でこそお目にかかるような言葉だったのでした。ある意味、私の感じた違和感は正しかったのだといえます。
単純に「悲しい」というなら、やはりsad(形容詞)やsadness(名詞)。

Isn't that sad?

それって悲しくない?

Oh, that's so sad.
ああ、それはすごく悲しいことだね。

I think it's kind of sad.
そういうのって、ある意味悲しいと思う。

She's lost in sadness.
彼女は悲しみに沈んでいる。

悲しいお話といえば、私の頭に真っ先に思い浮かぶのはWilliam ShakespeareRomeo and Julietですが、「悲劇」はtragedyであり、「悲劇的な」はtragicといいます。

Hamlet, Othello, Macbeth and King Lear are Shakespeare's four great tragedies.
ハムレット、オセロ、マクベス、リア王は、シェイクスピアの四大悲劇である。

A lot of lives were lost in the tragic accident.
悲劇的な事故で多くの命が失われた。

ちなみにtragedyという単語は、ギリシア語から来ていて、「ヤギの歌」という意味なのだそうです。しかし、なぜヤギの歌なのかは不明だとか。宗教的な儀式でヤギが生贄になるときに歌われた歌が悲劇だったから、または歌のコンテストの賞品がヤギだったから、などの説があるそうです。

来週も、悲しみの表現をご紹介します。お楽しみに。


Oh, this is so sad.
What's so sad?
I have my favorite Crispy Cream doughnuts in front of me, but I'm too full.
That's because you already ate three of those.

ああ、これって悲しい。
何がそんなに悲しいの?
大好きなクリスピー・クリームのドーナツが目の前にあるのに、お腹がいっぱいで食べられない。
それはもう3個も食べたからでしょ。