EMOTIONS
第204回 『驚きの表現4 びっくり箱・びっくりハウス
都内では、桜が咲き始めたと思ったら、またまた信じられないような寒さに。私の風邪も、なかなかスッキリしません。皆様、どうぞお気を付けくださいませ。
今週は「びっくり!」の番外編をお届けします。

「びっくり」と名の付くものというと、何を思い浮かべますか?日本ではあまり見かけないけど、アメリカの土産物屋などでは意外とまだまだ目にする機会があるのが、「びっくり箱」。

jack-in-a-box または jack-in-the-box  びっくり箱

箱を開けるとびょーんと飛び出すのが、Jackなのです。日本語でいうと、「太郎」みたいな感じ。Jackは「男」という意味で使われます。Jack and Jillは、「若い男女」を意味する決まり文句。
Jackは、諺にも登場します。

All work and no play makes Jack a dull boy.
遊ばないで勉強や仕事ばかりだと、人間だめになる

all workno playは別個のものではなく、all work and no playで一つの状態を指しているため、動詞はmakeではなくmakesになっています。
他には、「器用貧乏」を指すこんな諺も。

Jack of all trades, and master of none.
多芸は無芸。

すべて一通りやるが、達人と言えるものはひとつもない、という意味。Jack of all tradesは、単独で「何でも屋、何でもできる男、器用な男」という意味で使われることもあります。
Jackは他に、「召使い」や「労働者」という意味も持っています。

Jack is as good as his master.
召使いは主人に劣らず。

これは、「人は皆同じ」という意味の諺です。
「びっくり」からだいぶ話がそれました。最後に「びっくり」へと話を戻すことにしましょう。

fun house びっくりハウス

あれ?あまり“戻って”ないでしょうか。fun houseとは、遊園地にある、「びっくりハウス」のこと。こんな名前のレコード会社もありましたっけ。
「びっくりハウス」を知らない?鏡張りの部屋があったり、物の大きさがちぐはぐだったり、平衡感覚や方向感覚を失わせるような、目の錯覚を利用して人を混乱させるような仕掛けをした小屋のこと。
私が子供の頃、岐阜の田舎のレジャープールの一角にも、寂しいやつがありましたよ。物置みたいに小さな、薄暗い小屋。ハウスといっても一部屋しかなくて、四方の壁に、暖炉、鹿の頭の剥製、薔薇の花と花瓶…という感じの“対アメリカコンプレックス”丸出しな絵(“書き割り”と言うんですか?)が描いてあって、真ん中にソファとテーブルがある。テーブルには、コーヒーカップ(もちろんしっかり固定)。
おそるおそる座ると、ぐるんぐるんソファーが回り出し、そのうち電気が消えて真っ暗になり、再び点灯すると、壁が逆さまになっている、というものでした。確か、300円。父と2人で入ったのでした。あんなのハナっから「くだらん」とか言って入りそうもない父(昭和7年生まれ)が、なんであのときだけつき合ってくれたのか、不思議です。ずぅーっとずぅーっと、何年も気になっていたびっくりハウスの謎がとけて、私はとてもすっきりしたのですが。

来週は、お楽しみに。


What's that?
Jack-in-a-box.
What are you going to do with that?
I'll put it on Nicole's desk.
Don't you think of any better way to get her attention?

何それ?
びっくり箱。
それをどうするの?
ニコールの机に置いておくんだ。
気を引くならもっとましな方法を思いつかない?