1002 CHARLIE AND THE CHOCOLATE FACTORY

難易度★★
著者:Roald Dahl
約150ページ


世界最高のチョコレートを作る、世界最大のチョコレート工場。しかし、そこに出入りする人を見たことがある者はいない。謎の工場長Willy Wonkaが、貧しい少年Charlieはじめ世界中から選ばれた5人の子供達だけに見せる、驚くべき工場の秘密とは…?
「チョコレート工場の秘密」として日本でもおなじみの、読んでいて目がキラキラするような世界的ベストセラー児童小説。

読み出したとたんに、頬が緩みます。素直な
Charlie、優しい両親、ウィットに飛んだお爺さんとお婆さん、とんでもなくヘンな子供達とヘンな親、縦横無尽に工場内を飛び回る飄々とした工場長Willie Wonka。著者Roald Dahlは、子供に分かる簡単な英語で、愛すべきキャラクター達を生き生きと動かし、ワクワクするような物語を描いてみせるのが本当に上手。彼の児童書のほとんどを手がけるQuentin Blakeのイラストが、これまた最高です。
あっと驚く秘密にあふれた夢のチョコレート工場での冒険は、もちろんラストは幸せな気持ちにさせてくれますが、イギリス仕込みの辛口ユーモアも含み、甘いだけのお子様ファンタジーとは違います。私は、お菓子屋のおじさんの言葉に涙があふれ、“
Square Candies That Look Round”には吹き出してしまいました。
私が高校生のときに初めて読破した洋書も、実は
Roald Dahl。洋書を読む楽しさに触れるには、恰好の一冊です。
ポイント:すっごくチョコレートが食べたくなるので、手元にお気に入りを用意してから読み始めることをお薦めします。


1003 CIRQUE DU FREAK A living nightmare...

難易度★★
著者:Darren Shan
約180ページ


CIRQUE DU FREAK(奇人サーカス)への切符を手に入れた少年、Darren Shan。夜更けに、選ばれた人達だけにそっと公開されるショーに登場するのは、毛むくじゃらの狼男、全身が鱗におおわれた蛇少年、一噛みで人間を死にいたらしめる毒蜘蛛、そして…。奇怪な男の策略にはまり、親友の命を救うため、とある取引をした彼に、creature of the night(闇夜の生物)としての生活が待ち受けていた。
ハリポタの著者
J. K. Rowlingが絶賛する、イギリスの子供達に大人気の吸血鬼物語。

イギリスにはかつて(他の国でもそうだと思いますが)、腕が一本多かったり、全身に剛毛が生えているような、「奇形」と呼ばれる人達を檻に入れて見せ物とし、旅回りをする
freak showという興業がありました。タイトルのCIRQUE DU FREAKが意味するのが、現代では禁止されている、そのfreak show。文中に登場する一座だけでなく、この小説そのものがCIRQUE DU FREAKと言えるかもしれません。
対象年齢、文章量、物語にぐんぐん引き込まれる点、どれをとっても
CHARLIE AND THE CHOOLATE FACTORYとほぼ同じだと思われますが、CHOCOLATEがワクワクなら、FREAKはハラハラ。不気味なものへの抗いがたい興味、暗闇の怖さ、血を流す痛み、嘘をついた心の重さなど、忘れかけていた子供世界の現実が、まざまざとよみがえります。
「大人向けの洋書にチャレンジするにはまだ早いけど、かといって甘い子供向け小説はイヤ」という方には、本書がお薦め。子供が指の隙間からのぞき見をするように、「ああ、どうしよう、どうなるの」と次から次へとページをめくってしまうことでしょう。
ポイント:cirqueは仏語で「サーカス」、freakは「奇形、変人」。(サルティンバンコでおなじみのシルクドソレイユは、「太陽のサーカス」の意)